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天空に浮かぶ修道院: メテオラ

メテオラ(Meteora)は、ギリシャ中央部に位置する、巨大な岩の上に建てられた修道院群で、世界的に有名な観光名所および宗教的な場所です。以下にメテオラの概要、歴史、主要な見どころ、豆知識をまとめました。

Christo AnestevによるPixabayからの画像
目次

概要

メテオラは、巨大な砂岩の岩山の頂上に建てられた修道院群で、その名前はギリシャ語で「空中に浮かぶ」を意味します。修道院は断崖絶壁に建てられており、その壮大な景観と宗教的な重要性から、ユネスコの世界遺産に登録されています。

歴史

  • 9世紀: 修道士たちがこの地域に住み始め、洞窟や岩の裂け目に住居を構えていました。
  • 14世紀: アサナシオス・メテオリティスによって、最初の組織化された修道院が建設されました。彼は聖アタナシウス大修道院を設立し、その後、他の修道院も次々と建てられました。
  • 16世紀: 修道院の建設が最盛期に達し、24の修道院が存在していましたが、現在はそのうち6つが現存し、修道生活が続けられています。

主要な見どころ

  1. メガロ・メテオロン修道院(Great Meteoron Monastery): メテオラ最大の修道院で、美しいフレスコ画や歴史的なアイコンが見どころです。
  2. ヴァルラーム修道院(Varlaam Monastery): 二番目に大きな修道院で、訪問者は美しい教会や博物館を楽しむことができます。
  3. ルサヌー修道院(Rousanou Monastery): 女性修道士が住む修道院で、花々で飾られた美しい中庭が特徴です。
  4. 聖ニコラス・アナパフサス修道院(St. Nicholas Anapausas Monastery): 小規模な修道院ですが、美しいフレスコ画が見どころです。
  5. アギオス・ステファノス修道院(St. Stephen’s Monastery): メテオラで最もアクセスしやすい修道院で、美しい景色とともに訪れる価値があります。
  6. アギア・トリアダ修道院(Holy Trinity Monastery): 高い岩山の上に建てられた修道院で、その厳しいアクセスが特徴です。

夏季: 4/1〜10/31, 冬季: 11/1〜3/31

休館日・営業時間などの時間は変わる可能性がありますので、参考程度にご覧ください!

入場料

どの修道院も3€ (すべて入ると18€ = 3000円ほど)

メガロ・メテオロン修道院

  • 夏季:9:30〜15:00 (火曜休館)
  • 冬季:9:30〜14:00 (火曜/水曜/木曜休館)

メガロ・メテオロン修道院(Μεγάλο Μετέωρο)は、ギリシャのテッサリア地方にあるメテオラの修道院群の中で最大かつ最古の修道院です。この修道院は、アソス山の修道士アサナシオスによって14世紀に設立されました。

歴史

  • 設立: 14世紀
  • 創設者: アサナシオス
  • 場所: ギリシャ、テッサリア地方のメテオラ

特徴

  • 建築: 岩の上に築かれており、壮大な景観を誇る。
  • 内部: 美しいフレスコ画や貴重な宗教遺物が展示されています。
  • アクセス: 元々は梯子やロープでのみアクセス可能だったが、現在は階段が設置されています。

見どころ

  • フレスコ画: 修道院内の壁画は14世紀から16世紀にかけて描かれたもので、ビザンティン美術の素晴らしい例。
  • 博物館: 修道院内には小さな博物館があり、宗教的な工芸品や古文書が展示されています。

ヴァルラーム修道院

  • 夏季:9:00〜16:00 (金曜休館)
  • 冬季:9:00〜15:00 (木曜/木曜休館)

2番目に大きい修道院。16世紀のフレスコ画は必見!!
修道院内は、撮影できないので行かないと見えないです!

歴史

  • 設立: 14世紀後半(約1350年頃)
  • 創設者: 隠者バルラーム
  • 再建: 16世紀にヌンドロス兄弟が修道院を再建し、現在の形に整備されました。

特徴

  • 位置: メテオラの岩山の上に位置し、壮大な景観が広がります。
  • 建築: ヌンドロス兄弟によって再建された修道院は、複数の建物から構成されており、特に聖堂の建築が有名です。

見どころ

  • カソドキア聖堂: 1544年に完成した聖堂は、バルラーム修道院の中心的な建物で、美しいフレスコ画で飾られています。
  • 聖堂内のフレスコ画: 聖堂内の壁画は16世紀のビザンティン美術の典型例であり、特に修道士フランゴス・カテラノスの手によるものが有名です。
  • 聖十字架教会: 小さな教会で、メテオラの他の修道院にはない独特の建築様式を持っています。

他の修道院との違い

  • 再建者: メガロ・メテオロン修道院がアサナシオスによって設立されたのに対し、ヴァルラーム修道院はヌンドロス兄弟によって再建され、彼らの影響が色濃く残っています。
  • 美術: 特にカソドキア聖堂内のフレスコ画は、メテオラの他の修道院に匹敵するほどの美しさと保存状態の良さが特徴です。
  • 規模: メガロ・メテオロン修道院ほどの規模はありませんが、その分、訪問者に対してより親密で静かな雰囲気を提供しています。

ルサヌー修道院

  • 夏季:9:00〜15:30 (水曜休館)
  • 冬季:9:30〜14:00 (水曜休館)

他の修道院に比べて小規模でありながら、展望台から見た景色はおすすめ!見る角度によって姿を変えるという一面もあります。

歴史

  • 設立: 14世紀
  • 再建: 16世紀にシスティアノスとベネディクトの二人の修道士によって再建されました。

特徴

  • 位置: メテオラの岩の頂上に位置し、他の修道院に比べて比較的小規模であるものの、美しい景観を誇ります。
  • 建築: 建物は岩にぴったりと寄り添うように建てられており、自然と調和したデザインが特徴です。

見どころ

  • 聖バルバラ教会: 16世紀に建てられた教会で、美しいフレスコ画が見どころです。
  • フレスコ画: 特に壁画は保存状態が良く、16世紀のビザンティン美術の典型例となっています。

アクセス

  • 階段: 現在は階段が整備されており、観光客が訪れやすくなっています。

他の修道院との違い

  • 規模: 他のメテオラの修道院に比べて小規模で、訪れる人も少ないため、より静かで落ち着いた雰囲気が特徴です。
  • 再建者: ルサヌー修道院は、システィアノスとベネディクトの二人の修道士によって再建され、その影響が色濃く残っています。
  • 美術: 聖バルバラ教会内のフレスコ画は、他の修道院に匹敵する美しさを持ち、特に保存状態の良さが際立っています。

聖ニコラス・アナパフサス修道院

  • 夏季:9:00〜17:00
  • 冬季:9:00〜16:00 (日曜: 9:30〜16:00)

かつての巡礼者が向かった最初の修道院。階段が約300段と他の修道院の2倍ほどのハードな坂道でありながらクレタ島の画家テオファニス・ストレリツァスのフレスコ画は必見。

歴史

  • 設立: 14世紀末
  • 創設者: ニコラス・アナパフサス
  • 再建: 16世紀に再建され、現在の形に整備されました。

特徴

  • 位置: メテオラの岩山の中腹に位置し、他の修道院と比べてアクセスが容易です。
  • 建築: 狭い岩の上にコンパクトに建てられており、階層ごとに異なる機能を持つ建物が特徴です。

見どころ

  • 聖ニコラス教会: 小さな教会でありながら、内部には美しいフレスコ画が多く描かれています。
  • フレスコ画: 特に壁画は16世紀のクレタ島の画家テオファニス・ストレリツァスの手によるもので、ビザンティン美術の傑作とされています。

他の修道院との違い

  • 規模: 聖ニコラス・アナパフサス修道院は比較的小規模であり、そのため訪れる観光客も少なく、静かで落ち着いた雰囲気が特徴です。
  • 美術: 内部のフレスコ画はクレタ島の画家テオファニス・ストレリツァスによるもので、その繊細な描写と保存状態の良さが他の修道院と一線を画しています。
  • 構造: 狭い岩の上に建てられているため、建物全体が縦に長く、各階層が異なる機能を持つユニークな構造をしています。

アギオス・ステファノス修道院

  • 夏季:9:00〜13:30, 15:30〜17:30 (月曜休館)
  • 冬季:9:30〜13:00, 15:00〜17:00 (月曜休館)

唯一の階段なしで行ける修道院!目の前に車を停められるアクセスの良さからツアーにはほぼ組み込まれている修道院です。

歴史

  • 設立: 14世紀
  • 創設者: 聖アントニオスと聖フィロテオス

特徴

  • 位置: メテオラの崖の上に位置し、メテオラの他の修道院と比べて比較的アクセスが容易です。
  • 建築: 建物は広々とした敷地に立っており、修道院自体が村のような雰囲気を持っています。

見どころ

  • 聖ステファノス教会: 16世紀に建てられた教会で、美しいフレスコ画が見どころです。
  • フレスコ画: 教会内の壁画は16世紀から17世紀にかけて描かれたもので、ビザンティン美術の素晴らしい例となっています。
  • 博物館: 修道院内には小さな博物館があり、宗教的な工芸品や歴史的な遺物が展示されています。

アクセス

  • : 修道院へは石橋を渡ってアクセスできるため、他の修道院に比べてアクセスが容易です。

他の修道院との違い

  • 規模とアクセス: アギオス・ステファノス修道院は他のメテオラの修道院に比べてアクセスが容易であり、観光客にも訪れやすい場所です。
  • 修道院の用途: この修道院は現在、修道女によって運営されており、他の修道院が修道士によって運営されているのとは異なります。
  • 建築様式: 建物が広々とした敷地に立っており、他の修道院と比べて村のような雰囲気が特徴です。
  • 美術と文化財: 聖ステファノス教会内のフレスコ画や博物館の展示品は、他の修道院に匹敵するほどの文化財的価値を持っています。

アギア・トリアダ修道院

  • 夏季&冬季:10:00〜16:00 (木曜休館)

メテオラといえばという写真でよく見かけるのがこの修道院。
約130段の急な階段で6つの修道院の中でハードさは随一とも言われるほどですが、高さ565mの頂上の展望台からはよくカランバカの街を見下ろせます!

歴史

  • 設立: 15世紀
  • 創設者: 修道士ドムニオスによって設立されました。

特徴

  • 位置: メテオラの中でも特に高い場所に位置しており、断崖絶壁の上に立っています。
  • 建築: 他の修道院に比べて孤立しており、自然の中に溶け込むようなデザインが特徴です。

見どころ

  • 聖三位一体教会: 小さな教会で、美しいフレスコ画が内部を飾っています。
  • フレスコ画: 教会内の壁画は17世紀のもので、ビザンティン美術の影響を強く受けています。
  • 宗教遺物: 修道院内には多くの貴重な宗教遺物が保存されています。

アクセス

  • 階段と登山道: 現在は険しい階段と登山道が整備されており、アクセスにはやや体力が必要です。

他の修道院との違い

  • 位置と孤立感: アギア・トリアダ修道院は他の修道院に比べて非常に高い場所に位置しており、その孤立感と自然との調和が他にない特徴です。
  • 建築様式: 自然の地形に合わせた建築様式で、周囲の景観と一体化しています。
  • 静寂な環境: 孤立しているため、訪れる人も少なく、非常に静かで瞑想的な環境が提供されています。
  • フレスコ画: 17世紀の壁画は、他の修道院と比べて新しいものですが、その保存状態と芸術的価値は高い評価を受けています。

営業時間・休館日の情報はこちら

Visit Meteora
Monasteries Opening Hours and Days Find here the up-to-date opening hours and days for the summer and winter seasons of 2024 for all the Monasteries of Meteora

豆知識

  1. アクセス方法: 修道院へのアクセスは、かつてはロープや梯子を使っていましたが、現在では階段や舗装された道が整備されています。
  2. 映画のロケ地: ジェームズ・ボンド映画『007/ユア・アイズ・オンリー』のロケ地として使用されました。
  3. 宗教的儀式: 修道院では今もなお宗教的な儀式や祈りが行われており、訪問者は静粛にその光景を見守ることができます。
  4. 観光の注意点: 修道院を訪れる際には、適切な服装(長袖と長ズボン、女性はスカート)が求められます。

メテオラは、その独特の景観と歴史的・宗教的な価値から、ギリシャを訪れる際には必見の場所です。壮大な景色と静かな修道院の雰囲気を楽しむために、ぜひ訪れてみてください。

アクセス

最寄りの都市

メテオラへのアクセスは、ギリシャの首都アテネや北部の都市テッサロニキから行うのが一般的です。メテオラ自体はカランバカ(Kalambaka)という町の近くに位置しています。

アテネからのアクセス

電車

アテネからメテオラへの最も一般的な交通手段は電車です。

  • 出発駅: アテネ中央駅(Larissa Station)
  • 目的地: カランバカ駅(Kalambaka Station)
  • 所要時間: 4〜5時間
  • 運行頻度: 毎日数本の直行便があります。

電車の時刻表やチケットの予約は、ギリシャ国鉄(TrainOSE)の公式ウェブサイトで確認できます。

バス

アテネからカランバカへのバスも利用可能です。

  • 出発場所: アテネのKTELバスステーション
  • 目的地: カランバカのバスステーション
  • 所要時間: 5〜6時間
  • 運行頻度: 1日数本の便があります。

バスの時刻表やチケットの予約は、KTELの公式ウェブサイトで確認できます。

テッサロニキからのアクセス

電車

テッサロニキからメテオラへのアクセスも電車が便利です。

  • 出発駅: テッサロニキ中央駅
  • 目的地: カランバカ駅
  • 所要時間: 3〜4時間
  • 運行頻度: 毎日数本の直行便があります。

バス

テッサロニキからカランバカへのバスも利用できます。

  • 出発場所: テッサロニキのKTELバスステーション
  • 目的地: カランバカのバスステーション
  • 所要時間: 約4〜5時間
  • 運行頻度: 1日数本の便があります。

カランバカからメテオラへの移動

カランバカ-メテオラ間はバスが出ていまして (1.60 €)

  • カランバカ→ メテオラ (出発場所: カランバカ バスステーション)
    • 9:00 a.m.-10:45 a.m.-12:15 p.m.-14:45 p.m.
  • メテオラ→ カランバカ (出発場所: アギオス・ステファノス修道院)
    • 11:25 a.m.-13:20 p.m.-16:00 p.m.

バスの経路は以下の通り

from KALAMPAKA to METEORA :

Kalampaka Bus Station – Hotel Divani – Town hall Square – camping Vrachos – KASTRAKI – camping The Cave – METEORA Monasteries : St. Niikolaos Anapafsas – Roussanou –Varlaam – Great Meteoro – Holy Trinity – St. Stephen’s (bus stops in all the monasteries).

Return to KALAMPAKA :

St. Stephen’s Monastery – Holy Trinity Monastery – Varlaam – Great Meteoro – Roussanou – St. Niikolaos Anapafsas – camping The Cave – KASTRAKI – camping Vrachos – Town hall Square – Kalampaka Bus Station.

https://ktel-trikala.gr/en/bus-to-meteora

参考リンク

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